被補助人の重要ポイントと解説

被補助人のポイント一覧

  1. 被補助人とは、事理弁識能力が不十分な状況にあり、家庭裁判所の補助開始の審判を受けた者をいう
  2. 家庭裁判所が補助開始の審判をする場合、
    本人の同意が必要

被補助人とは?

被補助人とは、
知的障害や精神上の障害により事理弁識能力が不十分な状況にあることを理由として、保護者を付けないと土地などを無断で売却したりして困る場合に、
本人等の請求により、
家庭裁判所の補助開始の審判を受けた者の事を言います。

ポイントは家庭裁判所が補助開始の審判をする場合、
本人の同意が必要だということです。

成年被後見人との違い

成年被後見人とどう違うのかといわれると、判断能力の程度が違うんです。

精神障害の程度が一番重いのが「成年被後見人」で、次に重いのが「被保佐人」で、一番症状の程度が軽いのは「被補助人」です。

の順に程度が軽くなっていきます。

被補助人が行った行為はどうなるか?

被補助人は、ほとんどの行為を単独で行うことができます。そのため、被補助人が行った行為は後で取り消しができません

被補助人が単独で行うことができないのは、家庭裁判所が補助人の同意が必要と決めた特定の行為についてだけです。

これは、被補助人だけのルールなので、覚えましょう。

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被補助人の問題一覧

■問1
被補助人が、補助人の同意を得なければならない行為について、同意を得ていないにもかかわらず、詐術を用いて相手方に補助人の同意を得たと信じさせていたときは、被補助人は当該行為を取り消すことができない。 (2016-問2-4)

 

答え:正しい

原則、制限行為能力者が行った行為はあとで取り消しができますが、本肢のように

制限行為能力者が、行為能力者であると信じさせるために詐術を用いて契約した場合は、相手方を保護するために取り消すことはできないとしています。(例外的に取り消しできない)


■問2
被補助人が法律行為を行うためには、常に補助人の同意が必要である。 (2010-問1-4)

 

答え:誤り

被補助人は、原則、単独で有効に契約することができます。例外として、補助人に「同意権付与の審判」がなされた法律行為については、 補助人の同意がなければ単独で契約(法律行為を)することができません。したがって、「常に補助人の同意が必要である」という記述は誤りです。

被補助人についても体系的に学習しておかないと失点してしまう部分なので、「個別指導」ではその点も含めて解説します。


■問3
精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者につき、 四親等内の親族から補助開始の審判の請求があった場合、家庭裁判所はその事実が認められるときは、本人の同意がないときであっても同審判をすることができる。 (2008-問1-3)

 

答え:誤り

補助人については、本人(被補助人)の同意がなければ、補助開始の審判の請求をすることはできません。

したがって、本問は「本人の同意がないときであっても同審判(補助開始の審判)をすることができる」という記述は誤りです。

本問は関連ポイントがあるのでそれも一緒に勉強しましょう!

そうしないと、勉強を進めるうちに頭が混乱してしまいます。

それを防ぐためにできるだけ早い段階で整理しておきましょう!

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